いいはなしスクラップ

fig2006-08-22

いろいろいいはなし いまこーゆーこばなしが好きです。

母子家庭に育った篤史少年にとって、兄は特別な存在だった。一時期は兄弟してあこがれの駒苫で野球をする道も考えたが、貴史さんは経済的な理由もあり自らは公立校へ。篤史少年が駒苫に進む際には「弟には野球しかない。よろしく頼みます」と香田誉士史監督に頭を下げた。別々に暮らし始めてからも、兄は常に本間主将を気にかけた。今春、駒苫が選抜甲子園大会を辞退したときは「残念だったな。夏にがんばれ」と励ました。

駒大苫小牧高近くで学生寮を営む中谷京子さん(60)
   苦楽ともに選手の“母”「笑って帰って」

 「毎年、決勝戦の舞台に来ること自体、夢みたいな話でしょ」。グラウンドを見つめる表情は穏やかだ。

 駒苫野球部を応援したいと思い、5年前に学生寮「ボーディングハウス」を作った。娘2人を育て上げたが、「どうしても男の子がほしかった」という思いから、野球にかける生徒たちの「母親」としての人生が始まった。

 現在は1、2年生部員15人のほか、サッカー部員など計約70人の面倒を見る。3年生部員は2月に別の寮に移ったが、田中将大投手、本間篤史主将らもボーディングハウス出身だ。不祥事で今年、春の選抜大会辞退が決まった時、「もう、野球も学校も辞めます」と涙を流しながら相談に来た本間選手を「篤史にとって野球がすべてなんでしょ」と、やはり泣きながらしかった。

 マウンドで笑う田中投手の「えくぼがいいの」と、いたずらっぽく笑う。全国制覇、出場辞退。夏の大会3連覇の重圧。山あり谷ありの道を歩んだ選手たちと喜怒哀楽を共にしたからこそ「笑って帰ってきてほしい」。母親の目で話した。

報告会の冒頭、香田誉士史監督は、本間主将と容姿が似ていると言われるのを逆手に取って、「キャプテンの本間です」と冗談のあいさつ。逆に本間主将は「総監督の香田です」と切り返して、会場は大爆笑。

 そこに転機が訪れた。室蘭支部予選初戦前日の6月25日、部員を連れ、支笏湖へレクリエーションに出かけた。釣りチームとパークゴルフチームに分かれ、つかの間の休日を楽しんだ。

 香田は2匹しか釣れず、トップは9匹釣ったエースの田中将大(3年)。田中が「やったー、また釣れた」と無邪気に喜んでいるのを見た香田は、静かにうなずいていた。バーベキューで盛り上がり、香田は選手にジュースを振る舞った。そんなジャージー姿の指揮官の頭からは、いつしか違和感は消えていた。

で、一番ときめいたのはこの鳩にびっくりする写真!

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060822&j=0071&k=200608225274