潜水服は蝶の夢を見る

E,S,A,R,I,N,T,U,L...感想はまた後日。

泣くぞーって映画より、不幸すらユーモアにシニカルに変えて、世界を見つめる視点。印象的、心象風景的というか・・・いかにもフランス的な映画だったような。日本だと泣かせる方向に、犬とかの映画みたいに持ってきそうな予告の話だったけど、すごく悲惨な状況なのに、あっけらかんとして乾いていて、下世話で、人間らしいかんじ。しかし、親子二代してアムールにあふれすぎだ。
主題的には原作の小説のほうが気になるかも。そのうち読みたい。

    • -

ベイルートで4年間監禁された友人は、ボルドーのワインの銘柄を毎日そらんじることで狂気を間逃れたという。「大事なのは人間性だ」
そして「ボクは自分を哀れむのはやめた」


映画は、色が印象深い。
病室のうすい水色の壁の色と、ピンクのバラの花の色と、窓の白い光と、乳白色のカーテン。
まばたきするときの、めをつぶったときの、まぶたの内側の血管が透けてオレンジ色に見える、あの色がなぜかカメラで撮れていた。どうやって瞬きの内側を再現したんだろう??
イメージ
ナポレオン時代の貴婦人がドレスで行き来する結核病棟の廊下。
僕の回復をアフリカの呪術師が祈っている。
ルルドの一点ものらしいマリア像
オープンカーの光
山盛りの牡蠣をレストランでむさぼりつつ指と恋人の唇をなめる
欲望
もっとも深い孤独で想像力は羽ばたく