エリザベス

もう衣装が!ほんと!すばらしくて・・・。
ドレスルームのすごいカツラコレクションやお針子さんがちくちくドレスを後ろで準備しているシーンとか、蝋燭をたくさん使っててあまり明るくない室内の様子のリアルな感じとか、占星術師?のすてきすぎる本に囲まれた部屋とかとか。豪華歴史映画を何度か見たけど、また新しいシーンや演出があってどれもすてきだった。ほんとどのシーンも切り取って絵にしたいアイデアと完成度!
ずっごい高い視点から回廊をカツカツ行き来するドレスの人たちを見下ろすのとか。(お城?のゴシック様式のあの塔のてっぺん位の高さなのにカメラどうしたんだろう・・?)
衣装はマリーアントワネットもすてきだったけど、ちょっと軽いというかメルヘン過ぎたように今見比べると思えてきて(いや好きだけど)、エリザベスの方がちょっとアンティークな感じもして、襟元のレースも、アクセサリーとかも、すごいどれもステキだったなぁ・・。毎日違うドレスとヘアスタイルでためいきー。
外国の王子様が訪問したときの歓迎パーティの様子も興味深かった。
ちゃんと演奏もチェンバロとか古い楽器使ってたし。
あと拷問シーンや処刑シーンも同じくらいリアルでびびった。鋼鉄の処女って使うとああなるんか・・・。
スペインの無敵艦隊も実際にはこんなだったのか!とぼんやり教科書で読み飛ばしてたところが輪郭くっきりした気がした。
そういえば昔はスペインが世界一でレコンキスタとかしたり、血気盛んな国だったんだよなぁ。はるばる日本まで布教にきたし。今のスペインのイメージとはまた違う。映画でもカソリックイギリス国教会の側面もかかれてたし、当時の宗教観とか考えたことなかったな。そもそもヘンリー6世だっけ?(ヘンリー8世でした)が国教会作ったのも浮気して離婚したかったからだったんだし。確かにカソリック教徒のメアリー・スチュワートの方が「正義」でエリザベスのほうが「悪」とその時点では見えるかもしれない。私は先に教科書で、どっちが政権をとるか知っていて、しかもその後黄金時代になると知っているからエリザベスのほうが主流であり正義、表側に思っちゃうけど、別視点だと変わる。まして当時の人は未来なんてわからないから。日本だって南北朝時代で負けたほうが裏っぽくなってるけど、どっちが表か裏かなんてわからんよなぁ。。裏がいつの間にか表になっているのが歴史か。((そのへんは次の映画の話にもつながる


しかし、なによりケイト・ブランシェットの文字通り神々しく輝くばかりの、女も個人も超えて解脱したような、純粋なプライドの固まりな美しさは圧巻だったわー。まさに孤高。(実際後光さしまくりな演出のときはちょっとギャグっほくみえたけど…)


あとおもろかったのが、スタッフロールがまーた驚く長さですごい人が関わっていて「これだけ関係者がいるなら私にだって何か仕事が割り当てられてもよさそうなほどなのに」とうっかり思ったのですが、よく見ると「ケータリング」「シェフ」までクレジットされてて、ヘアメイクさんも「ケイトの」「オーウェンの」と職業が全部細分化されて紹介されてたのでおもしろかった。馬係とか、スコットランドチームに分かれてたのかーとか。知らない単語いっぱいだったので、専門職はあまりわかんなかったけど。