夜のピクニック

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

名作との呼び声高く、ずっと読んでみたかったのをやっと読んだ。
たった一晩の出来事なのに、いろいろな人や思いが時間がシンプルに豊潤に描かれていて、学校目指して長距離を踏破する歩行祭というイベントの一方通行さとあいまって、うまくいえないけどほんと構成がすばらしいなぁ。立派な話を読んだ!とまんぷく。学校の行事なのもいいな。高校三年生最後の行事。みんなで一緒に何かをするのもこれで最後なんだろうなぁ。と本の中の子達もおもってる。
わたしもこんなすてきなやさしい人間だったらなぁ。もっとうまく歩いてゆけたんだろうか。


文中でも男の子が「小さい頃ナルニア国を薦められて、でも当時は読まなくて最近なにげなく読んでみて「あの年のときになんで俺はこれを読まなかったんだろう」って後悔したんだよ」と言ってたけど、まさにこの小説もそんな感じだ。
できれば自分が高校生のときに読みたかったな。2004年発表だから絶対無理なんだけど。代わりに若い子はどんどん読んでね。