「富士日記」

fig2006-07-01

かいました。

前に買った「ことばの食卓」もよかったし。(野中ユリさんの挿画目当てだったけど文章のきれいさとふとした残酷さにしびれた)
でもこっちは、かなり、ほんきで日記だった。けど、数行のメモの中にかいま見させる視点がやっぱりユニークだなぁ。

ひとの日記見てるのって素にかえると変な話だけど、ブログ見てるのと今だったら同じなのかもね。
旦那さんがなくなられた後、日記を清書する作業をしていたからこの1年間生きていられたのかもしれない、とおっしゃってたとか。ほんとうに故人を愛されていたのだなぁ。そして日記はそんな役にもたつのか。作家さんとはいえ、今ほど写真ばしばしとれる時代じゃなかっただろうし、言葉で思い出を記録するしかなかったんだもんなぁ。


青山ブックセンターに立ち寄ったらリリーフランキーさんのサイン会をしててちょう混雑してた。目当ての文庫棚に近付けないので、慌ただしく行き来する店員さんをつかまえて・・「あのー、山本百合子さんの富士日記の文庫を探しているのですが」「・・ああ!もしかして武田百合子さんですか?」「うわっ」ぎゃー。なぜ山本。(山本富士子?) 店員さんよくわかったね。えらい!しかも持ってきてくれたのは意外に分厚い上に「上」「中」「下」だったので・・「せっかく持ってきていただいて恐縮なのですが・・・今日は上だけでいいですか?」と。吾輩に出てくる・・えーと、テレビで何度も呼び捨てにされてるのに思い出せないぞ・・・耳の大きい、ウッチー役だった・・・あ、岡田義徳さん?似の本好きそうな店員さん、ごめん!


六本木駅周辺は人多いしなんか臭いし、正直すきじゃない。なら嫌いと言え。
足早に通り過ぎようと思ったら、若者にーさん集団がわいわいしてて、その一人に「あのっ、東京タワーってどこですか?」と聞かれた(後ろで他の子が若者らしく「ちょ、まじおまきーてんなよー」とか言って笑ってた)。前に新宿で伊勢丹はどこかと聞いてくるキャッチがいたのを思い出し、なんかの勧誘か?と思っても、道を聞かれると無視もできない。しかたなく手短に「あっちですよ」と指差してさっさと立ち去ってしまったが、ホームに降りてからあの指の角度では裏の角を右折ではなく、直進に見えて赤坂方面に行ってしまったかも・・・。もしも彼らは、ほんとうに、東京タワーに行きたかったら悪いことをした。でも本気で行きたかったら交番に聞けばいいよなぁ・・・と長く気になってしまったので、わたしに前後なく質問するのはやめてほしい。
あ!!今気付いたけどもしも彼らは東京タワーを読んで感動して、遠方からはるばる来たが整理券はすでになくなっていて「しゃーないから東京タワーに昇ってかえろーぜー」って自分たちを盛り上げていた瞬間だったのかもしれない!うわ。なに、そのいいシーン。彼等のドラマに親切に導いてあげた都会の女(笑)で登場したかったよ!


あとあこがれだったけど敷居たか過ぎて2年間入れなかった、後藤花店。
http://www.gotohanaten.co.jp/index.html
(HPのアレンジはちょっとごてごてしてて外国すぎるかも・・。店内にきりばながわんさかあるのがすてきだった。マリーアントワネットの温室(イメージ)みたいだった)


いつのまにか手前にLUSHが入ってて、それ目当てのふりしてそーっと入りさりげなく奥まで迷い込んだ振りをしてみた。すごいエントランスとふきぬけ。弧を描く大理石の階段。ここはパリ?「なにかお探しですか?」とエレガントに聞いてくれる店員さんまでもなんだか外国みたいだ。「JUST LOOKING」とマンガなら上にゴシック体で飛び出す勢いで「いえっ。見てるだけなんです!」と言ったらやさしくほっといてくれた。勉強させてもらったよ。値段書いてないからこわくて一輪すら買えなかったけど。いつか貢献します。白い芍薬が美しかった。みたことない白い紫陽花も。